水なし印刷 | キング印刷株式会社
  • 水なし印刷

水なし印刷への対応を行い、さらに環境負荷を減らします

  • LED-UVオフセット印刷では今まで実現されなかった「水なし印刷」を実現しました。

  • 水なし版は、有害な廃液が一切出ない水現像方式です。今までのオフセット印刷の版は、強アルカリ現像薬品を使用しており、特別管理産業廃棄物として処理されています。

  • 水なし印刷ではIPAを含む湿し水を使用しません。エッチ液やIPAなどの有害物質を含む湿し水廃液も、特別管理産業廃棄物として処理されています。

  • 水なし印刷は、インキが水でにじまないため、網点のひとつひとつがくっきりと再現され、高精細な美しい仕上がりの印刷物が得られます。

  • 水なし印刷では、「湿し水」を使用しないために、用紙の伸縮を最低限に抑えることができます。薄い紙でも高精度の印刷が可能になりました。

水なし印刷の仕組み

水なし印刷は基本的な印刷方式はオフセット印刷と変わらないため、オフセット印刷の一種になります。
異なる点は、「水なし」という名前にもある通り、印刷時に湿し水を使わないということです。
では、水なし印刷ではどのように画線部と非画線部を区別しているのでしょうか。

「版」の構造の違い

水なし印刷は、通常のオフセット印刷と「版」の構造が異なります。
通常のオフセット印刷の「版」は非画線部に「湿し水」という水を使用することでインキの油と反発させ画線部と非画線部を区別していました。
水なし印刷の「版」は、非画線部がシリコンゴムの層になっており、このシリコンが「湿し水」のようにインキを弾き、画線部と非画線部を区別しています。

前述の通り、通常のオフセット印刷は、印刷時に大量の「湿し水」を使います。「湿し水」には人体に有害な揮発性有機化合物※である「IPA」というアルコールが含まれており、その廃液は、水質汚濁防止法で定められた基準値をはるかに超えています。
しかし、水なし印刷は「湿し水」の代わりにシリコン層がインキを弾くため、「湿し水」を一切必要としない環境に優しい印刷が可能となります。

※揮発性有機化合物は、土壌汚染や水質汚濁を引き起こすだけでなく、大気中に放出されると、光化学反応によってオキシダントなどの二次汚染物質の発生に繋がります。光化学オキシダントは光化学スモッグの原因となる物質です。

「版」の現像方法の違い

水なし印刷の「版」は、構造だけでなく現像方法にも違いがあります。
通常のオフセット印刷(水あり)の版は、版の現像時にPH12以上の強アルカリ現像廃液が発生し、「特別管理産業廃棄物」として回収が義務付けられています。

一方、水なし印刷の版は、有害な廃液がほとんど出ない水現像方式で、現像処理後の排水は下水に流すことができます。
このように、現像方法においても水なし印刷は環境に優しいといえます。

バタフライマーク

この蝶のマークは「水なし印刷」で印刷された印刷物にのみ使用することができるロゴマークで、バタフライマークと呼ばれています
オオカバマダラという環境の変化にとても敏感な蝶がモチーフになっています。
より詳しい説明は日本水なし印刷協会のバタフライロゴについての説明をご覧ください。
※バタフライマークは記載義務があるわけではないため、記載しないことも可能です。